うつ病は、気分が落ち込む病気だと思われがちです。
しかし実際には、「気分」だけの問題ではありません。
- 眠れない
- 食欲がわかない
- 体が重い
- 何も考えられない
- 以前はできていたことができない
こうした心身の変化が、ゆっくりと、あるいは突然訪れます。
そして多くの方がこう言います。
「甘えかもしれない」
「そういう性格なんだろうか」
ここに、うつ病の苦しさのもう一つの側面があります。
症状そのものよりも、“自責(自分を責めること)”が心を追い詰めます。
カウンセリングは何をするのか
カウンセリングは、ただ話を聞き、前向きな言葉で励ますものではありません。
こうあるべきなど正論やカウンセラーの意見を言って聞かせる場所でもありません。
まず行うのは、
「いま、何が起きているのか」を一緒に丁寧に理解することです。
うつ病では、脳の働きが変化します。
- ネガティブな記憶が思い出されやすくなる
- 未来を悲観的に予測しやすくなる
- 注意が脅威に偏る
これは性格の問題ではありません。
生物学的・心理学的なメカニズムです。
まずそれを理解することから
回復は始まります。
当Salonで大切にしていること
私は、うつ病のカウンセリングにおいて
「治す」ことだけを目標にはしていません。
もちろん症状が軽くなることは大切です。
しかしそれと同じくらい大切なのは、
「自分への接し方」です。
自分にとても厳しすぎる場合、
その人のエネルギーを奪い続けて回復の余地を狭めていきます。
だからこそ、
- 自分を責める心に気づくこと
- 思考と距離をとる練習をすること
- 体の感覚に戻る時間を持つこと
- 「できない自分」にやさしさを持つこと
こうした練習を、対話とマインドフルネス、コンパッションを通して行います。
いまの自分を知り、
少しでも自分らしい人生を歩む道を探す手伝いをします。
うつ病は「弱さ」ではなく、「病気」
うつ病は、がんばってきた人ほどなりやすい。
責任感が強く、
人に迷惑をかけまいとし、
自分の感情を後回しにしてきた人ほど
心のエネルギーが枯渇します。
うつは壊れた状態ではなく、
限界まで頑張ったサインであることも多いのです。
それは「弱さ」ではなく、「病気」の状態です。
だから、「治す」ことができます。
また、
よくなったと思ったら落ち込む。
前に進んだと思ったら止まる。
一進一退を繰り返して少しずつ良くなります。
やきもきすることもありますが、
少しずつ良くなっていきます。
そんな多くの方を見てきました。
カウンセリングは、
人生を急いで立て直す場所ではなく、
立ち止まる時間を持ち、
自分を取り戻す場所です。

