心理カウンセリングの利用者が、どのような流れでマインドフルネス・クラスを利用するのかをイメージしやすくするためのケース例のご紹介です。
1. マインドフルネスを始めたきっかけ
Bさんは、子育てがひと段落し、時間に余裕ができたものの、何をすればよいのか分からず、なんだか満たされない空虚感のようなものを抱えていました。
友人たちはそれぞれ新しい趣味や活動を始めており、「何か始めてみたら?」と提案されることもありましたが、いまいち気が乗りません。
- 長年、子ども中心の生活を送ってきたため、急に「自分のために好きなことをする」と言われてもピンとこない。
- 夫は仕事が忙しく、平日は会話がほとんどない。休日も自分の趣味に没頭し、話し相手がいない。
- 友達とランチを楽しむことはできるが、それ以上に「自分の時間をどう過ごせばいいのか」が分からない。
「このまま何もしないのもなぁ…」と感じていたところ、友人に誘われ、気軽な気持ちでマインドフルネスのクラスに参加してみることにしました。

2. マインドフルネスの実践と気づき
Bさんは、週1回のマインドフルネスクラスでヨガや瞑想を体験し、心を落ち着ける時間を持つようになりました。
続けるうちに、次第に以下のような変化が現れました。
- 自分の気持ちに丁寧に向き合う時間ができた。
- 瞑想やヨガを通じて「今ここ」に集中することで、無意識に考え込み、疲れることが減った。
- クラスの仲間との対話を通じて、「私も同じように感じていた」と共感し、一人じゃないんだなとなんだか安心感を得た。
マインドフルネスの実践によって、Bさんは心が軽くなる感覚を得ました。しかし、ある時から「何かが足りない」と感じ始めました。
3.「何かが足りない」と感じた理由
クラスに通い続けるうちに、Bさんは自分の内側に湧いてくる感情に気づくようになりました。
- 子育てを終えて安心したはずなのに、どこか寂しさを感じる
- 自分の人生を考え直すと、「何をしたいのか」が分からない
- 夫婦の会話が減り、この先どう向き合っていけばいいのか不安
瞑想をすると一時的に落ち着くものの、「このモヤモヤの正体を整理できていない」と感じる状態が続きました。そこで、「もっと深く自分の気持ちを整理してみたい」と思い、心理カウンセリングを受けることを決意しました。

4. 心理カウンセリングの利用
Bさんは、心理カウンセリングで「一度じっくり話を聞いてもらおう」と思い、カウンセリングを予約しました。カウンセリングの中で、Bさんは自分の気持ちを整理し、次のようなことに気づきました。
- 子育てを終えた今、自分の役割がなくなったように感じている
- 夫婦の関係が子ども中心だったため、今後どう向き合うか不安がある
- これからの人生をどう生きたいのか、考えたことがなかった
心理カウンセリングを通じて、Bさんは「今の自分が何を求めているのか」を明確にし、これからの人生の方向性を探る第一歩を踏み出すことができました。
5. カウンセリング後の変化
カウンセリングを続けるうちに、Bさんは次のような変化を感じるようになりました。。
- 「何かをしなければ」と焦るのではなく「今の自分を受け入れる」ことができるようになった
- 夫との関係についても、「一緒に過ごす時間を大切にする」意識が生まれ、一緒にお茶を飲む時間を作るなどして少しずつ会話が増えた
- これから何をするかはまだ決まっていないが、自分への理解が深まり、前向きに人生を考える気持ちが芽生えた。
マインドフルネスと心理カウンセリングを組み合わせたことで、「モヤモヤの正体」に近づき、自分への理解を深めることができました。
自分への理解が進むというのは、自分のやりたいこと、やりたくないこと、どうありたいかなどがわかるということ。これがわかると、人の意見に惑わされることなく、自分の意思で選び、決めるということができるようになります。
カウンセリングは1対1で話をするため、直接的にその人の抱えている課題に焦点を当てることができます。具体的なアドバイスであったり、一緒に考えるという時間や体験を通して、自ら一歩踏み出すチカラを持ったり、背中を押したりすることができます。

自分にはどっちがあっているのだろう。
そんな疑問を感じている方もいるかもしれません。もしわからない場合には、次のことを参考にしてみてください。
「自分のことを一緒に考えてくれる時間がほしい」 → カウンセリング
「まずは自分でできることをやってみたい」 → マインドフルネス
どちらが先であっても大丈夫です。まずはどちらか利用しやすい方を選んでみてくださいね。
ご利用をお待ちしております。
実際には存在しない人物の架空のケースとして構成しています。